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【2021/08/01】 健康メモ 慢性腎臓病とは

 竹田内科クリニック 竹田 和義  (市報 令和3年8月号)

 

 腎臓は、腰のあたりに左右1個ずつあり、握りこぶし大の大きさをしています。腎臓は体にたまった老廃物を排泄したり、水分のバランスをとったりします。
 CKDとは、慢性腎臓病の総称であり、その原因として、糖尿病、慢性腎炎、高血圧症、多発性のうほう腎などが挙げられます。腎機能は、加齢によっても低下していきますので、これも原因の一つです。厳密には尿蛋白陽性、あるいは血液検査にてクレアチニンの増加が3か月以上認められた場合を慢性腎臓病、CKDといいます。
 CKDはほかの生活習慣病と同様に、初期にはほとんど症状がありません。しかし腎機能が低下すると、脳梗塞、心筋梗塞などを起こしやすくなります。さらにCKDが進行し慢性腎不全となり、最後には人工透析をしなければ、生きていくことができない状態となります。
 最近では新しい薬が開発され、日本の透析に関する技術、器械類は世界でも、最上級に位置します。しかしながら、透析になると、週に2~3回、1回4~6時間もベッドに拘束され、厳しい飲水制限を守る必要が生じます。ですから透析に至らないようにするのことが大切です。それには、CKDと向き合い、減塩食にして血圧をなるべく下げるのが大切です。また血管の動脈硬化を抑えるために、血糖、コレステロールや尿酸を適正値にすることが大切です。
 健診を受けた時にはクレアチニンの値をチェックしてみましょう。もしも、クレアチニンが上昇している場合は、腎臓専門医を受診しましょう。