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【2022/12/01】 健康メモ 大腸癌は予防できる

東小金井さくらクリニック 髙橋由至 (市報/令和4年12月号)

 

 毎年7月から12月まで、市の大腸癌検診が行われているのはみなさんご存じかと思います。年末になると、特定検診とともに駆け込みで受けられる方が多くいるようです。大腸癌検診で行われる「便潜血検査」は、簡便で体に負担のない方法です。ぜひ受けてください。
 ところで、大腸癌は予防できるのをご存じでしょうか。大腸癌は、高齢、男性、家族歴、飲酒、肉食、肥満、高身長、喫煙でなりやすくなります。また、運動は大腸癌を予防します。
 ではほかに、予防できる手段はあるのでしょうか。それは大腸内視鏡検査を受けることです。
 大腸癌の多くは大腸ポリープが大きくなって癌になると言われています。大腸内視鏡検査を受けて、大腸ポリープを切除することによって、大腸癌の発生が8~9割予防できるという世界的なデータがあります。併せて、大腸内視鏡検査を受けることによって、受けないよりも大腸癌死を7割減らすことができると言われています。
 つまり、大腸内視鏡検査を受けること、大腸ポリープを切除することは長期的にみて大腸癌の発生と死亡を減少させることが証明されているのです。
 大腸癌検診(便潜血検査)で異常を指摘されても、精密検査(大腸内視鏡検査)を受ける方は、約6割と言われています。異常を指摘されたら、ぜひ大腸内視鏡検査を受けてください。便潜血検査で異常がなくてもちょっとした便秘、下痢などの症状がある人も医療機関に相談してみてはいかがでしょうか。