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【2021/09/01】 健康メモ 秋の花粉症

西野耳鼻咽喉科 西野 裕仁  (市報 令和3年9月号)

 

 小金井市は、武蔵野の豊かな緑に囲まれています。小金井公園、野川公園、武蔵野公園と3つの大きな公園があり、秋の散策を楽しむ市民の皆さんも多いと思います。コロナワクチンの接種が終了したらマスクを外して、秋の空気を味わい、草花の香り、虫の音を楽しみたいですね。でもワクチンを接種しても油断は大敵です。人込みに近づいたらマスクをつけるなどの3密対策は必要です。
 もう1つ注意していただきたいことは、秋も花粉症のシーズンであるということです。秋の花粉症は、ブタクサやカモガヤ、ダニなどによって起こります。ブタクサやカモガヤは、公園や河川敷、身近な道端で繁殖する雑草です。9月から11月に花粉が飛散して、花粉症を引き起こします。ダニは夏に繁殖して、秋には死んでしまいます。このダニの死骸やフンも、アレルギー症状を引き起こします。
 ブタクサやカモガヤ、ダニなどの秋の花粉症の原因物質は、スギやヒノキなどの春の花粉症の原因物質と比べて小さく軽いため、肺の奥まで侵入します。そのため咳などの喘息様の症状を起こすことが多いとされています。風邪と症状が似ているために、秋の花粉症と気がつかない患者さんもいます。もちろん、くしゃみ、鼻水、鼻づまりや目のかゆみなどの、アレルギー症状も出現します。
 まず最初の防御策は、原因物質が身体に侵入しないようにマスクをする事や、水でうがいをしてのどについた原因物質を洗い流すことです。症状がひどい場合は、抗アレルギー剤などのお薬が必要となります。