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お知らせ

【2025/12/15】 健康メモ フレイル予防のためにできること

おおい在宅緩和ケアクリニック  大井裕子 (市報/令和7年12月15日号)

 
 フレイルという言葉を聞いたことがありますか?フレイルとは加齢により心身が老い、衰えた状態ですが、早い段階で対策を行うことによって介護が必要な状態にならず、健常な状態に戻る可能性があるとされています。つまり、自分でも少し年を取ったなと感じても、ちょっとだけ努力することでまた心身ともに健康を取り戻せるかも知れないということです。今回はそのためにどうすれば良いのかをご紹介します。
 ある調査によると①軽い運動習慣、②趣味などの文化活動、③ボランティアや地域活動など人とのつながりを持つことのうち、①~③のいずれもない人が最もフレイルに陥るリスクが高いということがわかりました。なかなか、①~③の活動をすべて実践している人は少ないかも知れませんが、①の運動をしていなくても他の②③の活動ができている人は、運動だけをしている人よりも健康を取り戻せる可能性が高いようです。
 運動といっても激しい運動ではなく、1日30分程度の軽い運動で十分です。もし運動も苦手、特に趣味もないという方は、人とのつながりをどこかに探してみましょう。誰とでも仲良くしなければというものではありません。気の合う仲間や自分がここなら話ができるという場所に定期的に出向くことができれば良いのです。その場所に出向いていこうという気持ちになれる小さな楽しみがあることや、自分でそこまで行けることが大切なのです。