お知らせ
【2025/03/01】 健康メモ 春のお散歩のすすめ!
武蔵小金井みどりクリニック 武田貴子 (市報/令和7年3月号)
現代人は日常生活での運動量が昔より低下しており筋肉量が減っていると言われています。加えて、筋肉量は20歳ごろがピークで、その後は年に約1%ずつ低下し、60歳では20歳と比較して20~40%程度も下肢の筋肉量が低下します。筋肉は熱産生も担っており、筋肉が減ると基礎代謝も下がり、内臓脂肪が増加しやすくなります。
内臓脂肪はエネルギーの貯蔵だけでなく、悪玉ホルモン(アディポサイトカイン)を分泌することが知られるようになりました。アディポサイトカインにより、血栓が作られやすくなったり、インスリンの効果が悪くなり糖尿病の発症に影響したり、癌になりやすくなったりと、お腹周りのお肉は見た目以上に健康に悪影響を及ぼしています。
一方で、運動は90歳を過ぎても生命予後を改善することが明らかになっています。つまり、「今より早い時はなし」です。毎日の生活で適度な負荷をかけ続けることが、人生100年時代をより元気に過ごすポイントになるでしょう。
例えば1日最低30分の歩行をお勧めします。もし30分の時間確保が難しければ、10分を3回など1日のうちに合わせて30分をめざします。これは、毎日続けることがとても大切なので、通勤で一駅歩く、毎朝の犬のお散歩、買い物の時に歩くなど、日常生活に組み込むと続けやすいでしょう。寒さの緩む季節になりました。花粉対策や紫外線対策をしつつ、是非お散歩してみてください。