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【2025/02/01】 健康メモ ヒートショックって?

桜町病院  荒田宙 (市報/令和7年2月号)

 
 この時期になると毎年ニュースなどで耳にする言葉です。
 ヒートショックとは医学用語ではなく、急激な温度変化により急激に血圧が上下することで、心筋梗塞や不整脈、脳出血・脳梗塞といった血管の病気などを引き起こすことを表します。気温の低下する11月~3月にかけて入浴中の死亡事故が多いことが知られています。
 それではどのようなときに発生するのでしょうか。身体全体が露出するときに多いので、入浴時に多く発生します。 暖房をしていない脱衣室や浴室では気温が低く、寒い脱衣室で服を脱ぐと急激に体温が下がり血圧が上昇します。逆に入浴すると体温が上がり血圧が低下して、そのことにより心臓や血管に大きな負担がかかるのです。特に10℃以上の温度差がある場所は危険とされ、65歳以上の高齢者、高血圧症や糖尿病などの動脈硬化のリスクがある方などは注意が必要です。
 どのようなことに気を付ければよいでしょうか。食事直後や飲酒後の入浴を控える、脱衣場や浴室を温める、お風呂の温度を低めに設定し長湯をしない、入浴後も暖かくして着衣する、入浴前後に水分補給をするなどがあります。
 最後に、ヒートショックは年齢に関係なく誰にでも起こりますので、若いから、元気だからと過信することなく、自分にも起きるかもしれないと意識するようにしてみましょう。