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【2022/09/01】 健康メモ 虫刺されについて

武蔵小金井駅前こどもクリニック 恩田恵子 (市報/令和4年9月号)

 

 今年は梅雨も短く、長く暑い夏でした。皆様いかがお過ごしでしょうか。
 今回は「蚊」の虫刺されについてです。
 蚊が血を吸う際に吸った血が固まらないように唾液腺物質を皮膚の中に注入します。これは私たちには異物であるためアレルギー反応が起こり、腫れて痒みを生じます。反応には個人差があり、痒みの強いまま数週間以上残存する場合もあります。通常は無治療で軽快しますが、痒みや腫脹の強い場合はステロイド軟膏の使用や、掻破による二次感染でとびひ(伝染性膿痂疹)を発症した際は抗生物質の軟膏などを使用することもあります。
 予防は、屋外で遊ぶときには長袖、長ズボンで肌を露出させないことが一番ですが、衣類での防御が難しいときは虫よけ剤の使用を考慮しましょう。
 主な虫よけ成分には「ディート」と「イカリジン」があります。
 イカリジンは小児の使用制限もなく、皮膚への刺激も少なく顔にも使用できますが効果のある虫の種類が限られます。ディートは年齢により使用回数の制限がありますが、多くの種類の虫に効果があります。
 また、虫が苦手な天然由来のアロマ精油を配合したものもありますので、年齢や用途により使い分けいただければと思います。
 日焼け止めと併用の場合は最初に日焼け止めを塗って、よく乾かしてからその後に虫よけ剤を使用してください。