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【2020/10/01】 咳喘息の診断と治療

小金井市報掲載: 令和2年10月1日号 ( 新こがねい呼吸器内科:原﨑 一浩 )

  乾いた咳が長引いている時は、感染症ではなく咳喘息という可能性もあります。咳喘息は、典型的な気管支喘息のようにゼーゼーいう喘鳴(ぜんめい)がないため、乾性の咳嗽(がいそう)を呈する異型肺炎、原発性肺がん、間質性肺炎なども否定できないことを念頭に置いて、問診、身体所見、胸部X線、血中好酸球数、呼気中NО濃度などを参考に、慎重に除外診断を進める必要があります。
その診断基準は、
① 喘鳴を伴わない8週間以上持続する咳嗽
② 気管支拡張薬が有効
です。
咳喘息は8週間以上続く咳嗽であることが明記されています。例外的に3~8週間であっても診断をすることはありますが、3週間未満では確定診断をしないことになっています。
 また、診断基準の2番目には、気管支拡張薬が有効であることが掲げられています。すなわち、初診時に気管支拡張薬を処方して、1~2週間後の再診時に有効かどうかを判定しなくてはなりません。
 このように、咳喘息は、少なくとも3週間以上続く咳嗽であること、気管支拡張薬が有効であることの2つの基準を満たして初めて、診断を付けることができます。
 咳喘息の治療は、気管支喘息の治療と同様に、吸入ステロイド薬によります。臨床研究によりますと、吸入ステロイド薬により夜間症状が速やかに軽快する一方、気道の過敏性は18か月を過ぎても見られ、症状が軽快しても安易に吸入ステロイド薬を中止すべきではありません。