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【2019/11/27】 腰痛と危険信号

小金井市報掲載: 令和元年12月1日号 ( 桜町病院: 増岡 一典 )

 

 厚生労働省の国民生活基礎調査によると、国民の病気やけが等による自覚症状の中で、「腰痛」は1番頻度の高い症状といわれています。多くの人々が困っているため、ときに「国民病」と例えられるほどです。肩こりと同様に、腰痛は、一般的に自然経過良好で、悪い疾患ではありません。このため不安になる必要はないですが、ごく稀に、重篤な疾患のために腰痛が生じることもあります。
 日本整形外科学会の腰痛診療ガイドラインでは、重篤な脊椎疾患(腫瘍、感染、骨折など)を見逃さないために、腰痛の危険信号をあげています。①発症年齢20歳未満または55歳以上、②時間や活動性に関係のない腰痛、③胸部痛、④癌、ステロイド治療、HIV感染の既往、⑤栄養不良、⑥体重減少、⑦広範囲に及ぶ神経症状、⑧構築性脊柱変形、⑨発熱の9つです。
 例えば、②の「時間や活動性に関係のない腰痛」とは、夜間や安静時に生じる腰痛のことです。腰痛は、一般的に動いた時に痛みを生じるため、このような安静時の腰痛は腫瘍、感染などの重篤な脊椎疾患を疑わせる信号です。
 これらの危険信号を有する腰痛で困っていることがありましたら、念のためかかりつけ医の先生にご相談してみてください。画像検査等の精査が必要になることもあります。今回、腰痛の危険信号について述べさせていただきましたが、腰痛の多くは治療の有無に関わらず、徐々に良くなっていきますので安心してください。