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【2014/01/01】 交感神経と高血圧

小金井市報掲載: 平成26年1月1日号 ( さいとう医院: 齋藤 寛和 )

 

 明けましておめでとうございます。本年が安心して暮らせる一年であることをお祈りいたします。
 昨年も大きな自然災害が起きたことは記憶に新しいところです。 地震などの災害時には心筋梗塞や脳梗塞といった心血管イベントが多発することが知られています。 その背景には、長く続く不安や精神的ストレスがもたらす交感神経緊張状態があると考えられています。 また、人間は時計遺伝子によって調節される体内時計を有しており、生理機能、ホルモン分泌などの生体機能には約24時間の周期を持つ日内変動があります。 心血管イベントは早朝から午前中に多く発症することが知られており、この時間帯に高まる交感神経活動と深く関連しています。
 自律神経には交感神経と副交感神経があり、精神的緊張や激しい運動時には交感神経が高まり、一方ゆったりとリラックスしたとき には副交感神経が高まります。交感神経は心臓の拍動を強く、速くし、血管の緊張も高めて血圧を上昇させます。 種々のストレスにより交感神経緊張状態が長く続くと血圧の上昇や日内変動の乱れが起きて、心血管イベントの発生につながります。 精神的緊張状態を適度にほぐし、交感神経のオンとオフをきちんと作ることが心血管疾患の予防にとって大変大切になってきます。
 血圧を下げる薬の中には交感神経活動を直接的・間接的に低下させる薬や、リズムを是正する薬が多くあります。 また最近では、腎臓に行く交感神経焼灼による難治性高血圧の治療も行われています。 しかし、自己管理による交感神経活動のコントロールがもっとも大切なことは言うまでもありません。 長いオフの時間が取れる年末年始は、寝正月にせず、軽く身体を動かして生活のリズムを取り戻すために使ってはどうでしょうか。