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お知らせ

【2007/04/01】 二つの手帳はすぐれもの

小金井市報掲載: 平成19年4月1日号 ( えんどう小児科: 遠藤 泰弘 )

 

赤ちゃんができて、未来のお父さんとお母さんがワクワクしながら手にした手帳「母子手帳」。母子手帳にはいろいろなものが詰まっています。おなかの赤ちゃんを、元気に育てるための知恵、赤ちゃんが元気にこの世に生まれてくるための知恵、生まれた赤ちゃんがすくすく育っていくための知恵が盛りだくさんです。そして、おなかの中の赤ちゃんとお母さんの健診記録、赤ちゃんが生まれたときの出産記録、赤ちゃんが生まれたあとは日々成長する赤ちゃんの健診や予防接種の記録が次々と付け加えられていきます。検査を受けたら、データをもらってはさんでおくことも大切です。母子手帳には、ひとつの命がおなかの中に宿ったときからこの世に生を受け育ってきた歴史が刻み込まれています。ですから、子どもを診る医師にとっては欠かすことのできない手帳です。受診するときには、かならず持ってきてください。
もう一つの手帳「お薬手帳」。なじみのない方もいますが、これも大切な手帳です。最近は、院外処方せんをもらって薬局でお薬をもらう方が多くなりました。薬剤師さんが、お薬の内容を記入してくださる手帳です。院内調剤の場合も、お願いして記人してもらいましょう。お薬をもらうごとに記録していくと、薬歴が残ります。現在使っているお薬を知ることも大切ですが、今までどんなお薬を使ってきたかはとても重要です。「処方に診たてが表れる」と言って、処方された薬から診察医の胸のうちがみえてきます。たとえ紹介状をお持ちにならなくても、詳しい病状を説明されていなくても、薬歴からどんな病気をしてきたかを推測できます。過去の病歴(既往歴)を知ることは、診察の第一歩です。ぜひ、手元にあるお薬千帳をすべてお持ちください。 医療情報は患者自身のものです。十分に医師から情報をもらい、自ら整理し管理し、新しい医師にきちんと伝えることが賢い患者のあり方だと、「患者」でもある私は思います。
「母子手帳とお薬手帳をセットで持参」、我が子のために賢く受診してください。
[おまけ]
子どもが生意気になってイライラして叱りたくなったとき、お子さんと一緒に母子手帳を開いてみませんか。子育ての大変だったこと、でもそれ以上にうれしいことがたくさんあったことを話してあげてください。自分もおとなになったら赤ちゃんが欲しいな、育ててみたいな、家族ってイイナ、そう思ってもらえる時間をもってください。そして子どもが巣立っていくときには、黄ばんで薄汚れた母子手帳を必ず持たせてください。きっといつか真新しい母子手帳を持って、「こどもができたヨ!」と笑顔で知らせに帰ってくることでしよう。