小金井市医師会の公式ホームページです。小金井市内の目的の医療機関がお探しいただけます。

会員専用ページ
お知らせ

【2006/10/01】 皮膚の話

小金井市報掲載: 平成18年10月1日号 ( 梶野町クリニック: 岡村 秀子 )

 

私って何? 私って頭? 顔? 胃袋? 仕事? 生きがい? ・・・「私って何?」と考えてみたとき、星の数ほど答え方があるでしょう。どんな答えにしてもその「私」の土台になっているのは、この「私の心と体のすべて」ではないでしょうか。この「私というもの」を包んでいるのが皮膚です。
人は皮膚に包まれこの世に生まれ、皮膚に守られ一生を過こします。人間の体の70%は水です。この豊かな水の中で私たちの体の細胞や組織は活発な生命活動を行っているのです。百歳までもの長い年月、この水に満たされた不思議な生命の営みを包み守り続けてくれるのが皮膚です。
皮膚は外界に対する「私」の最も外側にある防御の壁(バリア)です。しかも境界の働きのみならず生命活動を行うために水分を調節し、体温を維持し、知覚機能によって危険から身を守ります。また紫外線から大切な遺伝子を守り、細菌やウイルスなど微生物や有害物質の侵入から私たちを守っています。
皮膚は層構造をしています。最も外側は角層と呼ぱれ、厚さたったの1/50ミリくらいの薄い膜ですが、適度の皮脂と水分等によりその機能を発揮します。
秋から冬にかけ外気が乾燥しますと、皮膚も乾燥しやすくなります。子ども、中高年、主婦は特に乾燥しやすいので注意が必要です。表皮から皮脂や水分が失われると、表面はひび割れ状態になり防御カは著しく低下します。掻けば簡単に傷つき、ますます刺激や侵入を受けやすくなりさらにかゆくなる悪循環となります。結果的に湿疹がひどくなったり、小さな傷から細菌やウイルスが体の中に侵入したりしてしまいます。なるべく早い時期に自分に合った保湿や生活環境の改善をすれぱ、未然に防ぐごともできます。
秋から冬は乾燥だけではなく、逆にむれも起ごります。暖房、厚着、ブーツなどで皮膚が部分的に多湿(むれ)状態になります。これを好むのがカビです。水虫やタムシを起こす□癬菌はカビ(真菌)の仲間です。
私たちを守っている大切な防御の壁である皮膚の角層を栄養源として生きているのです。角層にカビが侵入し菌糸をはりめぐらし増えた結果、足の指の間が白くふやけたり、皮がむけたり、かさかさしたり、力カトがこわごわしたり爪が白くなったりします。小さな傷やキレツもできやすくなり、そこから今度は細菌が侵入し足が腫れあがることも稀ではありません。水虫かどうか、カビの検査は皮膚科で行っています。心配な方は、早めに相談し、ひどくなる前に未然に防ぎましよう。
11月12日皮膚の日を機会に、一度皮膚をながめてみてはいかがでしょう。