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【2017/07/31】 性同一性障害に理解を

小金井市報掲載: 平成29年8月1日号 ( 大見医院: 大見 博道 )

 

 性同一性障害とは、生物学的性別と性の自己意識とが一致しない、すなわち身体と心の性別が一致しない状態を指し、身体は男性で心が女性の場合をMTF、身体が女性で心が男性の場合をFTMと呼びます。
 小児期に性別違和感を訴えても、成長と共に消失する場合もあります。しかし、思春期以後も性別違和感が持続している場合は、ほとんどが性同一性障害と考えられます。特徴は、性別違和感以外の精神機能は合併症がない限り健全であり、自分の状態に関して正確に把握していることです。
 平成27年に文部科学省が行った全国調査では、性同一性障害に悩み、学校に相談している児童・生徒が少なくとも606名報告されており、その数は次第に増加しています。またこうした子供のいる学校の4割が、特別な配慮をしていないと回答しています。発生原因は諸説ありますが不明で、性自認はしつけや学習の結果でなく、個人の努力、心理精神療法などどのような方法をとろうとも、性自認を変更することはほぼ不可能です。
 特に診断が重要で、性指向に着目した同性愛や性器、ホルモン、染色体など、性分化疾患と区別が必要です。当事者が感じる苦悩は、身体への違和感、差別的な呼称、名前、服装、更衣、トイレの使用、各書類の性別欄の記載など広範囲にわたります。解決に当たっては、本人を取り巻くすべてが関わってくるため、心構えより現実的な対策と幅広い援助が求められます。