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【2005/12/05】 頑張らない運動療法

小金井市報掲載: 平成17年12月5日号 ( 山崎内科医院: 山崎  博臣 )

 

我が国でも食事の欧米化、運動不足に伴って高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病の罹患率が増大しています。生活習慣病は動脈硬化を助長し、心筋梗塞や脳梗塞などを引き起こします。
内臓脂肪が減ると脂肪細胞から分泌されるホルモンの作用を介して高血圧、高脂血症、高血糖が改善します。それだけでなくこれらのホルモンを介して動脈硬化を直接予防します。そのために内臓脂肪を減らすことが、動脈硬化を予防するのに最も効果的です。
薬物療法は基木的にそれぞれひとつの病態しか改善しませんが、食事療法や運動療法はどの病態も改善します。食事療法のみだと全体的に体重は減りますが筋肉も減ってしまい、脂肪量の減少はそれほど多くありません。運動療法は減量効果は小さいのですが(60キログラムの人は5キロメートル走って約300キロカロリーの消費で、毎日5キロメートル走っても月に1キログラム弱の減量効果です)、体重は変化なくても筋肉を増やすことにより脂肪の減少効果、特に内臓脂肪の減少効果が強いです。運動療法で内臓脂肪を減らすことは、動脈硬化の予防に非常に有効だということがおわかりでしょう。
運動というと苦しいというイメージが強いと思います。しかし、動脈硬化の予防を目的とした健康のためにする運動は、苦しむ必要はありません。楽に30分以上続けられる強さで長くやるのが効果的です。手軽で誰でも出来るのが歩くことでず。最初は生活の中で歩く癖をつけることからはじめれば十分です。買い物や通勤のときできるだけ歩く、家の中や会社でもちょこちょこ歩く、エレベーターやエスカレーターを出来るだけ使わない、などを心がけてください。1日5000歩くらいをまず目標とし、1万歩近くまで出来たらいいと思います(万歩計がお勧めです)。
慣れてきたら週1度、敢て歩く日を作ってみましょう。小金井には野川や公園など緑と自然がいっばいの場所があります。花や魚、鳥、虫などを見ながら歩くのは気持ちがいいでしょう。これを週に3~4回出来れば申し分ないと思います。早足でなくてもいいと思いまず。はじめはゆっくり自分のペースで、時問も5分でも構いません。長時問、ある程度の速度があった方が確かに効果はあります。しかし頑張って無理しては長続きしません。疲れると思ったら無理しないごとです。絶対に頑張らないでください。体力がついてくれば自然と負担なく、時問も増していきます。調子の悪い日もあります。自分がつらいと感じたらそれ以上やらないことが大切です。自覚的に楽ではないが、きつくならないくらいの強さが最善です。高齢の方はのんびり歩くだけで充分ですし、逆に若い人は軽く走りを入れてもいいと思います。歩くことに慣れてくればゴルフ、テニス、ハイキングなども安全に出来るようになり、スポーツ時の事故の予防にもなります。
皆さん、頑張らずに楽しく運動をしてみませんか。