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【2012/01/01】 放射線障害について

小金井市報掲載: 平成24年1月1日号 ( さいとう医院: 斎藤 寛和 )

 

明けましておめでとうございます。本年が災害のない、安心して暮らせる一年であることをお祈りいたします。
昨年は多くの災害に見舞われた一年でしたが、最も身近なものは放射能汚染ではないでしょうか。福島原発の近隣のみならず、東京や遠く離れた西日本でも問題になっており、多くの方が不安に思っていることと思います。
人体への放射線障害の本態は遺伝子を形成するDNAの損傷にあります。大量の放射線を短時間に浴びるとDNAは切断され、細胞は死滅します。放射線火傷や免疫細胞の死滅による感染症が起き、高度な場合は死に至ります。
しかし、少量の被曝(ひばく)ではDNAの切断後に修復が行われ、一部不完全な修復となることがあります。これが後年発癌がんの原因となってくるのです。発癌は全ての方に起こるわけではなく、ある確率で起きてくるため、確率的影響と呼ばれたりします。
現在東京では体外からの大量被曝による細胞死などの心配はありません。大量に放出された放射性のセシウムやヨウ素が農作物や魚に蓄積し、それを摂取することによる体の内部からの被曝が問題となります。放射性物質の中には長い半減期を持ち、甲状腺や骨などに長期間存在するのもあるからです。また、こういった影響は、成長期にある子どもたちに対してより大きいことも大きな問題です。
このような内部被曝から健康を守るには、食物に含まれる放射性物質への関心を長く保ち続けることが重要であると考えます。